zoxide:よく使うディレクトリへ履歴学習で瞬時にジャンプ

zoxide

zoxideコマンドについての概要と詳細

zoxideとは

zoxide は、Linux/UNIXなどのシェル環境で使える高性能なディレクトリ移動支援ツールです。
従来の cd コマンドを置き換えることを目的としており、使用頻度や履歴に基づいてディレクトリ移動を自動的に最適化します。
「z」「zi」などの簡単なコマンドで、一度訪れたディレクトリへすばやくジャンプできるのが特徴です。

主な特徴

  • 履歴ベースのジャンプ:よく使うディレクトリを学習して記憶
  • FZFとの統合可能:インタラクティブなディレクトリ選択も可
  • 高速動作:Rust製で超軽量・高速
  • cd完全互換:cd の代替としてシームレスに使用可能
  • z、zi、zoxideなどの柔軟なエイリアス設定

インストール方法

Debian/Ubuntu系
$ sudo apt install zoxide

Fedora系
$ sudo dnf install zoxide

または公式のインストーラ(RustのCargo使用)でも導入可能です:

$ cargo install zoxide

初期設定(シェルへの組み込み)

以下を .bashrc や .zshrc に追加:

eval "$(zoxide init bash)"     # bashの場合
eval "$(zoxide init zsh)"      # zshの場合
eval "$(zoxide init fish)"     # fishの場合

その後、設定を反映させます:

$ source ~/.bashrc

基本的な使い方

  • z foo:パスに「foo」が含まれるディレクトリへジャンプ(最も関連度の高い場所)
  • z ~/pro:過去に訪れた「~/projects」などに補完的に移動
  • zi:インタラクティブ検索(fzfと連携して選択可能)
  • zoxide query:マッチした候補一覧を表示

活用例

$ cd ~/projects/my-app
$ cd /etc/nginx
$ cd ~/projects/my-app
$ z ng     # → 自動的に /etc/nginx に移動

このように、少ないキータイプで目的地にたどり着けるのがzoxideの魅力です。

比較:zoxide vs autojump / z

機能zoxideautojumpz
Rust製で高速×(Python)×(Shell)
マルチシェル対応
fzf連携(インタラクティブ)××
学習精度

注意点

  • zoxideが参照できるのは「一度訪れたディレクトリ」のみ
  • 他のz/autoJumpと同時使用は推奨されません

まとめ

zoxideは、頻繁にディレクトリ移動を行うユーザーにとって非常に強力なツールです。学習機能と高速動作により、従来のcdに比べて大幅な効率化が期待できます。
簡単なインストールと初期設定で使用できるため、ターミナル操作を快適にしたいLinuxユーザーにおすすめのコマンドです。