/etc/default/ディレクトリ:各サービスのデフォルト起動設定

目次
/etc/default/についての概要と詳細
/etc/default/とは
/etc/default/ は、Debian系や一部のLinuxディストリビューションで利用される、システムサービスやデーモンの起動時オプションや環境変数などを個別に定義するための設定ディレクトリです。各サービスごとに個別の設定ファイルが配置され、サービス管理のカスタマイズや追加オプションの指定に使われます。
主な役割
- 各種サービス(例:ssh、cron、grub、docker等)の起動パラメータやオプションを個別ファイルで管理
- サービスの自動起動や動作条件、環境変数の設定を容易にカスタマイズ可能
- システムアップデート時も本体設定ファイルと分離しているため、設定の上書きリスクが低い
ファイル構成例
/etc/default/ssh
/etc/default/grub
/etc/default/cron
/etc/default/docker- サービス名に対応したファイル名で管理される
- ファイルごとに変数の代入(KEY=値)の形式で設定
設定例
# /etc/default/ssh の例
SSHD_OPTS="-4"
# /etc/default/grub の例
GRUB_DEFAULT=0
GRUB_TIMEOUT=5
GRUB_DISTRIBUTOR=`lsb_release -i -s 2> /dev/null || echo Debian`運用上のポイント
- systemdベースの新しいシステムでは、
/etc/systemd/やsystemctl edit等で管理する場合も増えている - Debian系ディストリビューション(Ubuntuなど)で多く利用される仕組み
- サービスごとのマニュアル(manページやREADME)を確認し、設定の意味や書式に注意
注意点
- ファイルの編集にはroot権限が必要
- 設定変更後は関連するサービスの再起動が必要
- 他のディレクトリ(/etc/sysconfig/など)を使うディストリビューションもある
まとめ
/etc/default/ ディレクトリは、Debian系Linuxでサービスやデーモンの起動設定・環境変数などを柔軟に管理できる便利な仕組みです。サービス単位でのカスタマイズや運用方針の反映に役立つため、内容や編集方法を理解して使いこなしましょう。






