X11におけるコンポジター

コンボジスタ

X11におけるコンポジターの概要と主要な実装

X11のコンポジターとは何か

X11のコンポジター(Compositor)とは、ウィンドウの描画結果を一度オフスクリーンに合成し、 最終的な画面表示を制御する仕組みです。

これにより、透過・影・フェード・アニメーション・VSync といった視覚効果が実現され、 同時にティアリング(画面のズレ)防止などの表示品質向上にも寄与します。

特に 単体WM(xmonad / i3 / bspwm など) を使う構成では、 コンポジターは「見た目」と「体感品質」を決める重要な要素になります。

代表的なX11コンポジター

1) picom

picomは、現在のX11環境における事実上の標準コンポジターです。 単体WMと組み合わせて使われることが多く、軽量かつ柔軟な設定が可能です。

  • 単体WM(xmonad / i3 / bspwm)と高い親和性
  • 設定ファイルによる細かな挙動制御
  • 軽量で導入しやすい

2) KWin(KDE Plasma)

KWinは、KDE Plasma に標準搭載されているウィンドウマネージャ兼コンポジターです。 KDE環境では追加設定なしで高度な合成処理が利用できます。

  • KDE Plasma と完全に統合された設計
  • GUIから効果や挙動を設定可能
  • エフェクトの種類が豊富

3) Mutter(GNOME)

Mutterは、GNOME 環境で使われているウィンドウマネージャ兼コンポジターです。 X11だけでなくWaylandも統合的に扱う設計が特徴です。

  • GNOME Shell と密結合した構成
  • X11 / Wayland 両対応の基盤
  • ユーザーが意識せず使える自動制御

X11コンポジターの位置づけ

X11環境では、利用するデスクトップ構成によってコンポジターの役割が異なります。

  • 単体WM環境:外付けコンポジター(picom)を利用
  • KDE環境:KWinが標準で担当
  • GNOME環境:Mutterが標準で担当

まとめ

X11のコンポジターは、単なる見た目の装飾ではなく、 描画品質・操作感・安定性に大きく関わる重要なコンポーネントです。

構成に応じて適切なコンポジターを選ぶことで、 軽量さを優先した環境から、統合度の高いデスクトップ環境まで、 用途に合ったX11体験を構築できます。