feh:軽量&高機能な画像ビューア。CLIから一発表示、タイル型WMや自動化にも最適

feh

fehコマンドについての概要と詳細

fehとは

feh は、LinuxおよびUNIX系システムで広く使われる超軽量・高機能な画像ビューアです。コマンドラインベースで起動でき、GUIを持たないサーバー環境や、i3やxmonad、dwmなどのタイル型ウィンドウマネージャとの相性が抜群です。画像の一括閲覧・壁紙設定・サムネイル生成・スライドショーなど多彩な用途に使え、CLI派や自動化スクリプトでも愛用されています。

主な特徴と機能

  • JPEG、PNG、GIF、BMP、TIFF、SVG、WEBPなど、多数の画像フォーマットに対応
  • とても軽量で起動や動作が高速。低スペックPCやリモート環境にも最適
  • 画像のスライドショーやランダム表示、リカーシブ(サブディレクトリ)探索もサポート
  • 複数画像の一覧表示(インデックスモード)、サムネイル生成
  • 画像の回転・ミラー・ズーム・拡大縮小・リサイズ・切り抜きなど基本的な編集機能
  • 画像のEXIF情報やメタデータの表示(-Eオプション)
  • コマンド一発で壁紙設定(--bg-scale, --bg-fill, --bg-center など多彩なモード)
  • 外部コマンドとの連携が容易で、自動壁紙変更スクリプトや画像プレビュー、タイル型WMの自動化と組み合わせやすい
  • 画像をクリック・キーボード操作でページ送り、一覧ジャンプ、削除や移動も可能
  • 画像表示中にホットキーでリネーム・削除・コピーなども実行可能(--actionオプション)

代表的なオプションとコマンド例

# 画像ファイルを表示
$ feh image.jpg

# ディレクトリ内の画像をスライドショー
$ feh ~/Pictures

# サブディレクトリも含めてすべて表示
$ feh -r ~/Pictures

# サムネイル一覧(インデックスモード)
$ feh -i ~/Pictures

# EXIF情報の表示
$ feh -E image.jpg

# 壁紙をスケールで設定
$ feh --bg-scale ~/Pictures/wallpaper.png

# 画像をランダム順で表示
$ feh -Z -z ~/Pictures

インストール方法

Debian/Ubuntu系
$ sudo apt install feh

Fedora系
$ sudo dnf install feh

利用シーンと活用例

  • タイル型WM(i3、xmonad、dwm等)の壁紙管理・切り替え(自動化スクリプトと併用)
  • 写真や画像コレクションの高速プレビュー・仕分け・整理
  • 画像編集前の下見や一覧確認、データセットのチェック
  • 壁紙ランダマイザーやフォトフレーム、画像カタログのバックエンドとして
  • 軽量なシステムやリモートサーバ(X11転送)の画像確認用ツール
  • CLIやスクリプトから画像処理や壁紙設定を自動化したいとき
  • コマンドラインから一括で画像の削除・移動・名前変更などファイル管理も可能

壁紙設定機能について

  • fehの--bg-scale--bg-fill--bg-center--bg-maxなどのオプションで、好みに合わせて壁紙を細かく調整できます。
  • ランダム壁紙スクリプトや自動切り替えにも最適。
  • X11環境であれば、ほぼすべてのウィンドウマネージャと連携可能。

まとめ

feh は、軽量・高速・多機能という三拍子そろった画像ビューアであり、特にCLI派やウィンドウマネージャをカスタマイズするユーザーに最適です。普段使いの画像閲覧から壁紙管理、自動化スクリプト、サムネイル生成、EXIF情報の確認まで、多様な場面で活躍します。シンプルなコマンド構文と豊富なオプションで、Linuxでの画像処理がより快適・自由になります。