基本コマンド「cp」
KoAN
目次
ファイルやディレクトリのコピー(cpコマンド)
LinuxやUnix系のシステムで使用される「cp」コマンドは、ファイルやディレクトリをコピーするための基本的なコマンドです。cpは「copy」の略で、指定したソースファイルやディレクトリを指定したディレクトリにコピーします。「cp」コマンドの概要とともに、具体例を交えながらその使い方を解説します。
「cp」コマンドの基本的な使い方
「cp」コマンドの最も基本的な使い方は、ファイルをコピーすることです。
$ cp source_file destination_file上記のコマンドを実行すると、source_fileがdestination_fileとしてコピーされます。
「cp」コマンドの具体例
1. 単一ファイルをコピーする
$ cp file1.txt file2.txtこのコマンドは、file1.txtをfile2.txtとしてコピーします。file2.txtがすでに存在する場合は、その内容が上書きされます。
2. 複数のファイルをディレクトリにコピーする
$ cp file1.txt file2.txt /path/to/directory/このコマンドは、file1.txtとfile2.txtを指定したディレクトリにコピーします。
3. ディレクトリを再帰的にコピーする
$ cp -r source_directory/ destination_directory/「-r」オプションを使用すると、ディレクトリを再帰的にコピーできます。このコマンドは、source_directoryとその中のすべてのファイルおよびサブディレクトリをdestination_directoryにコピーします。
4. コピーの詳細情報を表示する
$ cp -v source_file destination_file「-v」オプションを使用すると、コピー操作の詳細情報が表示されます。このコマンドは、source_fileをdestination_fileにコピーし、その操作の詳細を表示します。
5. コピー前に上書き確認をする
$ cp -i source_file destination_file「-i」オプションを使用すると、コピー先に同じ名前のファイルが存在する場合に上書き確認が行われます。このコマンドは、source_fileをdestination_fileにコピーし、必要に応じて上書き確認を行います。
6. シンボリックリンクをコピーする
$ cp -P source_link destination_link「-P」オプションを使用すると、シンボリックリンクをリンクとしてコピーできます。このコマンドは、source_linkをdestination_linkにシンボリックリンクとしてコピーします。
7. 更新されたファイルのみコピーする
$ cp -u source_file destination_file「-u」オプションを使用すると、コピー先のファイルが古い場合のみコピーが行われます。このコマンドは、source_fileをdestination_fileにコピーし、必要に応じて上書きします。
カスタマイズされた使用例
「Documents」ディレクトリにあるファイルを「Backup」ディレクトリにコピーする
$ cp ~/Documents/* ~/Backup/このコマンドは、ホームディレクトリ内の「Documents」ディレクトリにあるすべてのファイルを「Backup」ディレクトリにコピーします。
「/etc」ディレクトリ内の設定ファイルをバックアップする
$ cp -r /etc /backup/etc_backupこのコマンドは、「/etc」ディレクトリとその中のすべてのファイルおよびサブディレクトリを「/backup/etc_backup」にコピーします。
上書き確認をしながらファイルをコピーする
$ cp -i file1.txt /path/to/destination/このコマンドは、file1.txtを指定したディレクトリにコピーし、必要に応じて上書き確認を行います。
まとめ
「cp」コマンドは、Linuxシステムにおいてファイルやディレクトリをコピーするための基本的かつ重要なコマンドです。単一ファイルのコピーからディレクトリの再帰的なコピー、上書き確認、詳細情報の表示など、多様な使い方が可能です。「cp」コマンドをマスターすることで、効率的にファイルやディレクトリの管理ができるようになります。ぜひ、いろいろな使い方を試してみてください。
