プロセス管理コマンド「ps」
目次
プロセスの表示・確認コマンド
Linuxシステムの管理において、プロセスの確認と管理は非常に重要です。そのための基本的かつ強力なツールの一つが「ps」コマンドです。本記事では、psコマンドの概要と詳細について解説し、その使用方法とオプションについても説明します。
psコマンドの概要
ps
コマンドは、現在実行中のプロセスの一覧を表示するためのコマンドです。プロセスとは、実行中のプログラムのことを指し、システム上で動作しているすべてのアクティビティを表します。ps
コマンドを使用することで、各プロセスの詳細情報を確認し、必要に応じてプロセスの管理やトラブルシューティングを行うことができます。
基本的な使い方
最も基本的な使い方は、オプションなしでps
コマンドを実行することです。
ps
このコマンドを実行すると、現在のシェルで実行中のプロセスの情報が表示されます。通常、表示される情報は以下の通りです:
- PID(プロセスID)
- TTY(ターミナル)
- TIME(CPU時間)
- CMD(コマンド)
主なオプション
1. ps -e
またはps -A
すべてのプロセスを表示します。
$ ps -e
2. ps -f
完全なフォーマットでプロセス情報を表示します。通常の情報に加え、UID(ユーザーID)、PPID(親プロセスID)、C(CPU使用率)などが表示されます。
$ ps -f
3. ps -l
詳細な長いフォーマットで表示します。フィールドには、F(フラグ)、S(状態)、PRI(優先度)、NI(ナイス値)などが含まれます。
$ ps -l
4. ps -u ユーザー名
特定のユーザーが所有するプロセスを表示します。
$ ps -u username
5. ps aux
すべてのユーザーのすべてのプロセスを詳細なフォーマットで表示します。
$ ps aux
使用例
1. 現在のシェルのプロセスを表示
$ ps
2. すべてのプロセスを表示
$ ps -e
3. 完全なフォーマットで特定のユーザーのプロセスを表示
$ ps -f -u username
4. プロセスを詳細に表示(auxオプション)
$ ps aux
オプションの組み合わせ
ps
コマンドは、複数のオプションを組み合わせて使用することができます。例えば、すべてのプロセスを長いフォーマットで表示するには以下のようにします:
$ ps -el
まとめ
ps
コマンドは、Linuxシステム管理において不可欠なツールであり、プロセスの確認と管理に広く使用されます。基本的な使い方から詳細なオプションまで、ps
コマンドを活用することで、システムの状態を把握し、効率的に管理することができます。特に、トラブルシューティングやパフォーマンスモニタリングの際に役立つため、しっかりと理解しておくことが重要です。