Linuxのログインバナーとは? issue,issue.net,motd

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Linuxのログインバナーとは?
Linuxサーバへログインした際に、メッセージが表示されることがあります。例えばSSHでサーバへ接続したときに警告文が表示されたり、ログイン後にメンテナンス予定が表示されたりした経験がある方も多いでしょう。
これらは一般的に「ログインバナー」や「ログインメッセージ」と呼ばれる機能です。システム管理者が利用者へ注意事項や運用情報を通知するために利用されています。
Linuxでは主に /etc/issue、/etc/issue.net、/etc/motd というファイルがログインメッセージに関係しています。しかし、それぞれ表示されるタイミングや用途が異なるため、違いを理解していないと適切な運用ができません。
本記事ではLinuxのログインバナーの仕組みと、/etc/issue・/etc/issue.net・/etc/motdの違いについて詳しく解説します。
ログインバナーとは
ログインバナーとは、ユーザがシステムへログインする際に表示されるメッセージのことです。
主な利用目的として以下があります。
- システム利用時の注意事項の通知
- 管理者からのお知らせ
- 法的警告文の表示
- 監査対応
- メンテナンス予定の共有
- 運用ルールの周知
企業サーバではセキュリティ対策や監査対応のためにログインバナーを設定しているケースが多く見られます。
ログイン前とログイン後で役割が異なる
Linuxではログイン前とログイン後で表示されるメッセージが異なります。
ログイン前
↓
/etc/issue
または
/etc/issue.net
ユーザ認証
↓
ログイン後
↓
/etc/motd
ログイン前に表示されるメッセージは、まだ利用者の本人確認が完了していない状態です。そのため主に警告文や利用条件などを表示します。
一方でログイン後は認証が完了しているため、運用情報やメンテナンス情報などを表示できます。
この違いを理解することが実務では重要です。
/etc/issueとは
/etc/issue はローカルコンソールへログインする際に表示されるメッセージファイルです。
物理サーバのコンソール画面や仮想マシンのコンソール接続時などに利用されます。
内容を確認するには以下のコマンドを実行します。
# cat /etc/issueAlmaLinuxやRocky Linuxでは初期状態で以下のような内容が設定されています。
\S
Kernel \r on an \mログイン画面では次のように展開されます。
AlmaLinux release 9.6
Kernel 5.14.x on an x86_64
OS名やカーネル情報などを動的に表示できます。
/etc/issueで利用できる特殊文字
/etc/issueでは特殊なエスケープシーケンスが利用できます。
| 記号 | 内容 |
|---|---|
| \S | OS名 |
| \r | カーネルバージョン |
| \m | CPUアーキテクチャ |
| \n | ホスト名 |
| \l | TTY名 |
サーバ情報を自動表示したい場合に便利です。
/etc/issue.netとは
/etc/issue.net はSSH接続時のログイン前メッセージとして利用されるファイルです。
現在の企業サーバ運用ではSSH接続が中心となっているため、実務で最も利用頻度が高いログインバナーファイルの一つです。
ただし、ファイルが存在するだけでは表示されません。
sshd_configに以下の設定を追加する必要があります。
Banner /etc/issue.net設定変更後はsshdを再起動します。
# systemctl restart sshd接続例は以下のようになります。
$ ssh user@server
Authorized Use Only
All activities may be monitored.
password:認証前に表示されるため、利用者への警告文や利用条件の表示に適しています。
/etc/issueと/etc/issue.netの違い
名前は似ていますが用途は異なります。
| 項目 | /etc/issue | /etc/issue.net |
|---|---|---|
| 表示場所 | コンソール | SSH |
| 表示タイミング | 認証前 | 認証前 |
| 利用頻度 | 低め | 高い |
| 実務利用 | サーバ室 | リモート管理 |
近年のサーバ管理ではSSH接続が主流のため、実際には issue.net を利用するケースが圧倒的に多くなっています。
/etc/motdとは
/etc/motd は Message Of The Day の略称です。
ユーザ認証が完了した後に表示されるメッセージを管理します。
内容を確認するには以下のコマンドを利用します。
# cat /etc/motd例えば以下のような内容を設定できます。
本番環境サーバです
rootによる直接作業は禁止
変更作業前にバックアップを取得してください
次回メンテナンス
2026/07/20 22:00~認証後に表示されるため、運用担当者向けの情報共有に最適です。
/etc/motdの活用例
実務では以下のような用途で利用されています。
- メンテナンス予定の通知
- 障害情報の共有
- 本番環境の注意喚起
- 運用ルールの共有
- 緊急連絡先の表示
- 監査情報の掲載
例えば本番サーバにログインした際に以下のような表示を行う企業もあります。
Production Server
変更作業前に必ず申請番号を確認してください
作業終了後は運用チームへ報告してください誤操作防止にも役立ちます。
SSH接続時の表示順序
SSH接続では通常以下の順番で表示されます。
SSH接続
↓
/etc/issue.net
↓
認証
↓
/etc/motd
↓
シェル開始
つまり issue.net と motd は同時に表示されるのではなく、認証前と認証後で役割を分担しています。
実務でよく利用されるファイル
現在の企業サーバ運用で最も利用されているのは以下の2つです。
- /etc/issue.net
- /etc/motd
/etc/issue は物理コンソール向けのため利用頻度はそれほど高くありません。
一方でSSHは日常的に利用されるため、多くの企業が issue.net と motd を活用しています。
特に監査対応が必要な環境では issue.net に法的警告文を表示し、motd に運用情報を掲載する構成が一般的です。
ログインバナーへ表示しない方がよい情報
ログインバナーは便利な機能ですが、表示内容には注意が必要です。
特に認証前に表示される issue.net へ以下の情報を掲載するのは避けるべきです。
- OSの詳細バージョン
- ミドルウェアのバージョン
- ネットワーク構成
- 内部システム名
- 管理者情報
攻撃者へ不要な情報を提供することになるためです。
認証前には必要最小限の警告文のみを表示するのが一般的です。
企業で利用される警告文の例
企業や官公庁では以下のような警告文が利用されています。
Authorized Use Only
This system is restricted to authorized users.
All activities may be monitored and recorded.
Unauthorized access is prohibited.このような警告文は監査やセキュリティポリシー対応の一環として導入されています。
まとめ
Linuxではログイン時に表示されるメッセージを複数のファイルで管理しています。
/etc/issue はコンソールログイン向け、/etc/issue.net はSSHログイン向け、/etc/motd はログイン後の通知向けという役割があります。
現在の企業環境ではSSHによる管理が主流であるため、実務では issue.net と motd が中心に利用されています。
それぞれの役割を理解して適切に使い分けることで、セキュリティ向上と運用効率化を実現できるでしょう。






