/etc/motdの活用方法|運用通知やメンテナンス案内を表示する

/etc/motdの活用方法

Linux運用で役立つmotdの使い方|ログイン後メッセージを活用する

Linuxサーバへログインすると、ログイン直後にメッセージが表示されることがあります。

例えば「本番環境サーバです」「本日22時よりメンテナンスを実施します」「障害対応中です」といった内容です。

これらのメッセージは、多くの場合 /etc/motd ファイルによって表示されています。

motdは「Message Of The Day」の略で、LinuxやUNIX系OSで長年利用されている仕組みです。

単なるメッセージ表示機能と思われがちですが、実際の企業運用では重要な情報共有手段として活用されています。

本記事では、/etc/motdの仕組みや設定方法、実務での活用例について詳しく解説します。

motdとは

motdは「Message Of The Day」の略称です。

ユーザがログインに成功した後に表示されるメッセージを管理します。

Linuxでは一般的に以下のファイルが利用されます。


/etc/motd

内容を確認するには次のコマンドを実行します。

# cat /etc/motd

環境によっては空ファイルになっていることもあります。

motdが表示されるタイミング

motdはユーザ認証後に表示されます。

SSH接続時の流れを確認してみましょう。


SSH接続開始
↓
ログインバナー表示
(/etc/issue.net)
↓
ユーザ認証
↓
motd表示
(/etc/motd)
↓
シェル開始

認証前に表示されるログインバナーとは役割が異なります。

そのため、運用情報やメンテナンス情報などはmotdへ記載するのが一般的です。

/etc/motdの編集方法

motdは通常のテキストファイルです。

好きなエディタで編集できます。

# vi /etc/motd

例えば以下のような内容を設定できます。


本番環境サーバです

rootによる直接作業は禁止です。

変更作業前には必ずバックアップを取得してください。

保存後は再起動不要で反映されます。

次回ログイン時から新しい内容が表示されます。

企業で利用されるmotdの例

企業サーバではさまざまな用途で利用されています。

代表的な例を見てみましょう。

本番環境の注意喚起


Production Server

本番環境です。

作業前に変更申請番号を確認してください。

本番サーバであることを明示することで誤操作を防止できます。

検証環境の表示


Development Environment

このサーバは検証環境です。

本番環境との取り違え防止に役立ちます。

担当部署の表示


System Owner

インフラ運用部
内線 1234

障害発生時の連絡先として利用できます。

メンテナンス通知として活用する

motdの最も一般的な利用方法の一つがメンテナンス通知です。

例えば次のような内容を掲載します。


メンテナンスのお知らせ

2026年7月20日
22:00~24:00

システム停止を伴うメンテナンスを実施します。

ログインする全ての運用担当者へ確実に通知できます。

メールを見落とした場合でも、ログイン時に確認できるメリットがあります。

障害情報の共有

障害発生時の情報共有にも利用できます。


障害情報

現在バックアップサーバ障害対応中です。

不要な再起動を行わないでください。

運用担当者同士で状況を共有する手段として活用できます。

運用ルールの共有

サーバ運用ルールを表示する企業もあります。


運用ルール

rootログイン禁止
sudo利用必須

作業完了後は運用チケットを更新してください

ログインするたびに確認できるため、ルールの浸透に効果があります。

監査対応としての活用

監査が厳しい環境では、監査に関する注意事項を表示する場合があります。


Notice

全ての操作ログは記録されています。

運用者への注意喚起として利用できます。

ただし法的警告文については、認証前に表示できるissue.net側へ設定することが一般的です。

PAMとmotdの関係

多くのLinuxディストリビューションでは、motdの表示にPAM(Pluggable Authentication Modules)が利用されています。

設定は以下で確認できます。

# cat /etc/pam.d/sshd

環境によっては次のような設定が含まれています。


session optional pam_motd.so

このモジュールがmotd表示を担当しています。

motdが表示されない場合の確認ポイント

motdが表示されない場合は以下を確認します。

  • /etc/motdが存在するか
  • ファイル権限が適切か
  • PAM設定にpam_motdが存在するか
  • SSH設定でPrintMotdが無効になっていないか
  • ディストリビューション独自設定がないか

最近のLinuxではPAM経由で表示されることが多いため、pam_motdの設定確認が重要です。

動的motdとは

近年のLinuxでは固定メッセージだけでなく、動的に情報を生成するmotdも利用されています。

例えば以下のような情報を表示できます。

  • CPU使用率
  • メモリ使用率
  • ディスク使用率
  • OSアップデート状況
  • ログイン履歴

Ubuntuなどでは動的motdが標準採用されています。

RHEL系でもスクリプトを利用することで実現可能です。

表示内容で注意すべきこと

motdは認証後の利用者向けですが、過剰な情報を掲載しないよう注意しましょう。

例えば以下の情報は慎重に扱うべきです。

  • 管理者パスワード情報
  • 内部ネットワーク情報
  • 機密システム情報
  • 顧客情報

運用者全員が閲覧できることを前提に内容を検討する必要があります。

実務でよく見るmotdの構成

実際の企業サーバでは以下のような構成がよく利用されています。


Production Server

管理部署:インフラ運用部

本日のメンテナンス予定
2026/07/20 22:00~

作業前にバックアップ取得を実施してください

シンプルですが必要な情報を効率的に伝達できます。

実務で覚えておきたいポイント

  • motdは認証後に表示される
  • 設定ファイルは/etc/motd
  • 再起動不要で反映される
  • メンテナンス通知に最適
  • 障害情報共有に利用できる
  • 運用ルール周知に活用できる
  • PAM経由で表示される場合がある

まとめ

/etc/motdはLinuxにおけるログイン後メッセージの仕組みです。

メンテナンス通知や障害情報、運用ルールの共有など、企業運用において幅広く活用されています。

SSHログインバナーが認証前の警告文であるのに対し、motdは認証後の利用者向け情報共有手段として利用されます。

適切に活用することで運用ミスの防止や情報共有の効率化につながるため、企業サーバ運用ではぜひ活用したい機能の一つです。