imagemagick：画像変換・リサイズ・効果付加など万能CLIツール
KoAN
目次
ImageMagick（imagemagickコマンド群）についての概要と詳細
ImageMagickとは
ImageMagick（イメージマジック）は、数百種類もの画像フォーマットに対応したオープンソースの高機能画像処理ソフトウェアスイートです。コマンドラインツールとライブラリがセットになっており、画像の変換・リサイズ・圧縮・切り抜き・回転・フォーマット変換・バッチ処理・メタ情報取得・画像合成など、あらゆる画像処理を自動化・効率化できます。Linux/UNIXをはじめ、WindowsやmacOSでも利用され、Webサービスや業務システムでも幅広く活躍しています。
主な特徴と機能
- JPEG、PNG、GIF、TIFF、WEBP、SVG、HEIC、PDF、RAWなど多数の画像・ドキュメント形式をサポート
- コマンドラインから一発で画像変換・リサイズ・トリミング・回転・圧縮・カラーモード変換など可能
- 複数ファイル・ディレクトリ単位の一括処理やバッチ処理にも強い
- テキストや図形描画、透過・合成・フィルタ・エフェクト加工も自在
- Exifやカラープロファイル、ICC、XMPなどメタ情報の取得・埋め込み・編集も可能
- スクリプトや他言語（Perl, Python, PHP, Ruby, C, Javaなど）からの利用も豊富
- サーバ・クラウドでの自動画像変換、Webシステム組み込みにも最適
- 主要なツールとして
convert、mogrify、identify、composite、montageなどがある
主なコマンド群と用途
- convert：画像の変換・リサイズ・トリミング・回転・エフェクト
- mogrify：画像の一括処理・バッチ変換・フォルダ内全画像の加工
- identify：画像ファイルの詳細属性・メタ情報取得
- composite：画像の合成・重ね合わせ
- montage：複数画像のタイル状結合・コラージュ作成
- その他：animate（アニメGIF再生）、compare（画像比較）、display（画像表示）など
基本的な使い方
# 画像の形式変換（PNG→JPG）
$ convert image.png image.jpg
# 複数画像の一括リサイズ
$ mogrify -resize 800x *.jpg
# 画像の情報取得
$ identify image.png
# 画像を重ね合わせて合成
$ composite logo.png background.jpg out.jpg
# 複数画像をタイル状にまとめる
$ montage *.jpg montage.png- コマンドやオプションを組み合わせて複雑な画像加工も可能
- バッチ処理やスクリプトに組み込めば大量画像も一括管理できる
インストール方法
Debian/Ubuntu系
$ sudo apt install imagemagick
Fedora系
$ sudo dnf install imagemagick利用シーンと活用例
- WebサイトやSNS、資料用画像の一括変換・リサイズ・圧縮
- バッチでのサムネイル生成や自動画像編集、ウォーターマーク挿入
- 写真管理・印刷用データの前処理やデジカメRAW現像
- 業務システムやWebサービスでの画像処理・自動化
- 研究開発や教育、メディア制作現場など幅広い分野で活用
まとめ
ImageMagickは、あらゆる画像フォーマットの変換・加工・情報取得をCLIから自在に行える強力なツールスイートです。コマンド一発の簡便さと多機能さで、個人からプロ、サーバ・業務用途まで、画像処理の現場で不可欠な存在です。
