Thunar(ファイルマネージャ)

2025年6月18日 2025年6月18日

KoAN

Thunarとは

Thunar（スーナー）は、Xfceデスクトップ環境の標準ファイルマネージャであり、軽量で高速な動作を特徴としています。シンプルなインターフェースながら、必要十分な機能を備えており、低スペックなPCやリソースを抑えた環境でも快適に利用できます。

Thunarの特徴

Thunarは、以下のような特徴を持つファイルマネージャです。

軽量かつ高速: シンプルな設計で動作が軽快。
直感的なインターフェース: 無駄を省いた使いやすいデザイン。
カスタムアクション: ユーザー定義の操作を追加できる。
リモートアクセス対応: FTP、SFTP、SMB（Samba）、NFS などをサポート（GVFSが必要）。
プラグインによる拡張: ファイル管理機能を強化可能。
Xfce環境に最適化: 軽量デスクトップ環境と親和性が高い。

Thunarの基本的な操作

1. ファイルのコピー・移動

ドラッグ＆ドロップでファイルを移動またはコピー可能。
Ctrl + C（コピー）、Ctrl + V（貼り付け）、Ctrl + X（切り取り）が利用可能。

2. タブの管理

Ctrl + T: 新しいタブを開く。
Ctrl + W: 現在のタブを閉じる。
Ctrl + Tab: タブを切り替える。

3. 検索機能

Ctrl + F: ファイル検索を開始。

4. 隠しファイルの表示

Ctrl + H: 隠しファイル（ドットファイル）を表示/非表示切り替え。

5. リモートサーバーへの接続

GVFSを利用することで、リモートファイルにアクセス可能。
Ctrl + L を押してアドレスバーを開き、以下のように入力する:
FTP: ftp://example.com
SFTP: sftp://example.com
SMB（Windows共有）: smb://example.com

6. カスタムアクション

Thunarの強力な機能の一つに「カスタムアクション」があります。これは、右クリックメニューにユーザー定義のコマンドを追加できる機能です。

例: 端末で開く
- 名前: 端末で開く
- コマンド: xfce4-terminal --working-directory=%f
- 条件: すべてのフォルダに適用

Thunarのインストール方法

Debian/Ubuntu系

$ sudo apt update
$ sudo apt install thunar$

Fedora

$ sudo dnf install thunar

Arch Linux

$ sudo pacman -S thunar

Gentoo

$ sudo emerge --ask xfce-base/thunar

Thunarのカスタマイズ

Thunarは、シンプルながらもカスタマイズが可能です。

1. デフォルトの表示モードをリストビューに変更

メニュー → 設定 → 表示モード → リストビューを選択。

2. カスタムショートカットキーの設定

設定 → ショートカットキーをカスタマイズ可能。

3. プラグインの追加

Thunarはプラグインを追加することで機能を強化できます。

thunar-archive-plugin: 圧縮ファイルの操作を簡単に。
thunar-media-tags-plugin: 音楽ファイルのメタデータ表示を可能に。

Thunarのメリット

軽量で高速: 低スペック環境でも快適に動作。
シンプルなインターフェース: 必要な機能だけを備え、使いやすい。
カスタマイズ性が高い: カスタムアクションやプラグインの拡張が可能。
リモートファイルシステム対応: FTP、SFTP、SMB などに対応（GVFSが必要）。

Thunarのデメリット

デフォルト機能が少なめ: DolphinやNautilusに比べて機能がシンプル。
タブ機能が追加されたのが比較的最近: 以前はタブがなく、アップデートで追加された。
GVFSの依存: リモートファイルアクセスを行うにはGVFSのインストールが必要。

まとめ

Thunarは、Xfceデスクトップ環境に最適な軽量ファイルマネージャであり、シンプルな操作性と高速な動作を提供します。基本機能はコンパクトですが、カスタムアクションやプラグインを利用することで、必要な機能を追加できる柔軟性を持っています。低スペックPCや最小構成のLinux環境でファイル管理を行いたい場合に適した選択肢です。