watch:コマンドの実行結果を定期的に自動更新して表示するコマンド

目次
watchコマンドについての概要と詳細
watchコマンドとは
watch
コマンドは、LinuxやUNIX系OSで特定のコマンドを定期的に自動実行し、その結果をリアルタイムに画面更新し続けるためのユーティリティです。CPUやメモリの状況、ディスク使用量、ネットワーク統計など、刻々と変化する情報を監視したい時に非常に便利です。システム監視やトラブルシューティング、パフォーマンス計測、バッチ処理の監督など様々なシーンで活用されます。
主な用途
- CPU・メモリ・ディスク・ネットワークなどのリソース監視コマンドの自動再実行
- サーバやサービスの状態変化の可視化
- ディレクトリのファイル増減やプロセス数の変化監視
- 監視系スクリプトや自作コマンドの自動表示・ログ取得
主な特徴
- リアルタイム監視:指定コマンドの実行結果を一定間隔で自動更新
- 標準で2秒間隔:デフォルトは2秒ごとに再実行(
-n
で間隔変更可能) - 出力差分ハイライト:変更箇所を自動で色付け表示(
-d
オプション) - 任意のコマンド対応:ls、ps、df、cat、curlなど、あらゆるコマンドやシェルスクリプトに対応
- 終了も簡単:Ctrl+Cでいつでも終了
基本的な使い方
watch [オプション] 'コマンド'
watch df -h
:ディスク使用量を2秒ごとに更新表示watch -n 1 free -m
:メモリ使用量を1秒ごとに表示watch -d ls -l /tmp
:/tmpのファイル増減や変更をハイライト表示で監視watch -t date
:現在時刻を装飾なしで表示
主なオプション一覧
オプション | 説明 |
---|---|
-n [秒] | 再実行間隔を指定(例:-n 5 なら5秒ごとに実行) |
-d | 出力差分をハイライト表示 |
-t | ヘッダやタイトル表示を省略 |
-g | 出力の変化があった場合だけハイライト |
-b | ベル(ビープ音)で通知 |
-e | コマンドの終了ステータスが0以外になったら終了 |
--help | ヘルプを表示 |
インストール方法
RPM系(RedHat, CentOS, Fedoraなど)
$ sudo dnf install procps-ng
Debian系(Debian, Ubuntuなど)
$ sudo apt install procps
watchの活用ポイント
- サーバ運用や障害対応時に、負荷やリソース状況の“変化”を即座に把握可能
- 自作スクリプトの出力や、ログファイルの増加・変化も手軽に監視できる
- 短時間のバッチ処理やテスト中の挙動観察にも役立つ
まとめ
watchコマンドは、コマンドライン上であらゆるシステム状況やファイル変化を「自動更新」で可視化できる便利な監視ツールです。サーバ管理や運用現場はもちろん、日々の作業効率化にも活用してください。