Yakuake(ターミナル)

Yakuake

Yakuakeとは

Yakuake(ヤクエイク)は、KDE Plasmaデスクトップ環境向けに設計されたドロップダウン型ターミナルエミュレータです。
名前は「Yet Another Kuake」から取られ、FPSゲーム「Quake」のコンソールのように、ホットキーを押すことで画面上部からスライドして表示される設計が特徴です。

Yakuakeの特徴

Yakuakeは、以下のような特徴を持つターミナルエミュレータです。

  • ドロップダウン式: ホットキーで即座に表示・非表示の切り替えが可能。
  • タブ管理機能: 1つのウィンドウで複数のターミナルセッションを管理可能。
  • スプリットビュー対応: 画面を水平・垂直に分割して複数のシェルを同時に表示可能。
  • セッションの復元: タブの状態を保存し、次回の起動時に再現可能。
  • カスタマイズ性: フォント、背景色、透明度、アニメーション速度などを調整可能。
  • KDE Plasma統合: KDE環境との親和性が高く、KDEアプリケーションとの連携が容易。

Yakuakeの基本的な操作

1. Yakuakeの起動

  • 以下のいずれかの方法でYakuakeを開くことができます。
yakuake
  • Alt + F2 を押して「yakuake」と入力
  • 「アプリケーションメニュー」→「システム」→「Yakuake」

2. ターミナルの表示・非表示

  • F12: Yakuakeの表示・非表示の切り替え

3. タブ管理

  • Ctrl + Shift + T: 新しいタブを開く
  • Ctrl + Page Up: 前のタブへ移動
  • Ctrl + Page Down: 次のタブへ移動

4. スプリットビュー(画面分割)

  • Ctrl + Shift + D: 水平方向に分割
  • Ctrl + Shift + R: 垂直方向に分割

5. クリップボード操作

  • Ctrl + Shift + C: コピー
  • Ctrl + Shift + V: 貼り付け

6. スクロール

  • Shift + Page Up: 上にスクロール
  • Shift + Page Down: 下にスクロール

7. 検索機能

  • Ctrl + Shift + F: 端末内の検索

Yakuakeのインストール方法

Debian/Ubuntu系

$ sudo apt update
$ sudo apt install yakuake$ 

Fedora

$ sudo dnf install yakuake

Arch Linux

$ sudo pacman -S yakuake

Gentoo

$ sudo emerge --ask kde-apps/yakuake

Yakuakeのカスタマイズ

Yakuakeは、GUIの設定ツールを利用して直感的にカスタマイズ可能です。

1. フォントの変更

  • 「設定」→「プロファイルの編集」→「フォント」を変更。

2. 背景の透明度調整

  • 「設定」→「外観」→「背景の透明度スライダー」で背景の透明度を調整可能。

3. ホットキーの変更

  • 「設定」→「キーバインド」で、デフォルトのF12以外のキーに変更可能。

4. アニメーション速度の変更

  • 「設定」→「外観」→「アニメーション速度」で、ドロップダウン時の速度を変更可能。

5. 起動時に自動起動

  • 「設定」→「一般」→「ログイン時にYakuakeを起動」を有効化。

Yakuakeのメリット

  • ホットキーで即時表示: 必要なときにすぐに開ける。
  • タブ&スプリットビュー対応: 効率的に複数のセッションを管理可能。
  • KDE Plasmaとの統合: KDE環境で最適に動作。
  • カスタマイズ性の高さ: 背景の透明度、アニメーション速度、ショートカットなどを自在に調整可能。

Yakuakeのデメリット

  • KDE Plasma依存: 他のデスクトップ環境では動作するものの、統合機能が制限される場合がある。
  • 高機能ゆえにやや重い: 軽量なターミナルを求めるユーザーには不向き。

まとめ

Yakuakeは、KDE Plasmaユーザーにとって理想的なドロップダウン型ターミナルエミュレータです。
Quakeスタイルの操作感、タブ管理、スプリットビュー、カスタマイズ機能により、作業効率が大幅に向上します。
KDE環境のユーザーにとって、日常的なシェル作業を効率化する強力なツールです。