Alacritty(ターミナル)
KoAN
目次
Alacrittyとは
Alacritty（アラクリティ）は、Rustで開発されたGPUアクセラレーションを活用した超高速なターミナルエミュレータです。
軽量かつ高性能で、他のターミナルエミュレータと比較して圧倒的な描画速度を誇ります。
Alacrittyの特徴
Alacrittyは、以下のような特徴を持つターミナルエミュレータです。
- 超高速な描画: GPUを活用したレンダリングにより、スムーズなスクロールと高速な表示が可能。
- クロスプラットフォーム対応: Linux、macOS、Windowsで動作可能。
- 設定はYAMLファイルで管理: シンプルで直感的な設定管理が可能。
- 最小限の機能: タブ機能や分割画面を持たず、他のツール（tmuxなど）と組み合わせて利用する設計。
- 軽量で高速: 他のターミナルと比べてリソース消費が少ない。
- カスタマイズ性: 配色、フォント、キーバインドなどを自由に変更可能。
Alacrittyの基本的な操作
1. Alacrittyの起動
- 以下のいずれかの方法でAlacrittyを開くことができます。
alacritty
Alt + F2を押して「alacritty」と入力- 「アプリケーションメニュー」→「システム」→「Alacritty」
2. ウィンドウ操作
Ctrl + Shift + Enter: 新しいAlacrittyウィンドウを開くCtrl + Shift + W: ウィンドウを閉じる
3. スクロール
Shift + Page Up: 上にスクロールShift + Page Down: 下にスクロール
4. クリップボード操作
Ctrl + Shift + C: コピーCtrl + Shift + V: 貼り付け
Alacrittyのインストール方法
Debian/Ubuntu系
$ sudo add-apt-repository ppa:aslatter/ppa
$ sudo apt update
$ sudo apt install alacrittyFedora
$ sudo dnf install alacrittyArch Linux
$ sudo pacman -S alacrittyGentoo
$ sudo emerge --ask x11-terms/alacrittyAlacrittyのカスタマイズ
Alacrittyは、設定ファイル（alacritty.yml）を利用してカスタマイズ可能です。
1. 設定ファイルの作成
- デフォルトの設定ファイルを作成:
mkdir -p ~/.config/alacritty cp /etc/alacritty/alacritty.yml ~/.config/alacritty/alacritty.yml
2. フォントの変更
- 設定ファイル（
~/.config/alacritty/alacritty.yml）を編集し、以下のように変更:
font:
normal:
family: "Fira Code"
style: Regular
size: 12.0
3. 背景色の変更
- 設定ファイルで背景色を変更:
colors:
primary:
background: "0x1d1f21"
foreground: "0xc5c8c6"
4. キーバインドの変更
- 設定ファイルでカスタムキーバインドを設定可能:
key_bindings:
- { key: V, mods: Control|Shift, action: Paste }
- { key: C, mods: Control|Shift, action: Copy }
Alacrittyのメリット
- GPUアクセラレーション: 超高速な描画とスムーズなスクロール。
- 軽量で高速: リソース消費が少なく、最小限の機能に特化。
- クロスプラットフォーム対応: Linux、macOS、Windowsで動作可能。
- YAML設定ファイル: シンプルで直感的なカスタマイズが可能。
Alacrittyのデメリット
- タブ機能がない: 他のターミナル（Tilix、Terminator）と異なり、タブをサポートしていない。
- 画面分割機能がない: Terminatorのようなマルチペイン機能がなく、tmuxと組み合わせる必要がある。
- GUIの設定ツールなし: すべての設定はYAMLファイルを手動編集する必要がある。
まとめ
Alacrittyは、超高速な描画速度とシンプルな設計を持つ軽量なターミナルエミュレータです。タブや画面分割機能は持ちませんが、tmuxなどと組み合わせることで高い生産性を実現できます。特に開発者やシステム管理者向けの高速ターミナルを求めるユーザーに最適です。
