hostname:シンプルかつ確実なホスト名の表示・設定ツール

hostname

hostnameコマンドについての概要と詳細

hostnameとは

hostname コマンドは、Linux や UNIX 系 OS において、システムのホスト名を表示・設定するための基本的なコマンドです。
ホスト名はネットワーク上でコンピュータを識別するための名前であり、サーバやクライアントの設定、ログ表示、SSH 接続時などに利用されます。

主な用途

  • 現在のホスト名を確認する
  • 一時的にホスト名を変更する
  • スクリプトや設定ファイルでホスト名を取得する

インストール方法

多くのLinuxディストリビューションでは標準でインストールされています。未インストールの場合は以下で導入可能です。

Debian/Ubuntu系
$ sudo apt install net-tools

Fedora系
$ sudo dnf install net-tools

基本的な使い方

現在のホスト名を表示

$ hostname

ホスト名を一時的に変更(再起動で元に戻る)

$ sudo hostname new-hostname

FQDN(完全修飾ドメイン名)を表示

$ hostname -f

短いホスト名を表示

$ hostname -s

IPアドレスを表示

$ hostname -I

DNSドメイン名を表示

$ hostname -d

永続的にホスト名を変更するには

hostname コマンドでの変更は一時的です。再起動後も維持するには次のように設定ファイルを編集します。

方法1:/etc/hostname の編集

$ sudo vi /etc/hostname

内容を希望するホスト名に書き換えます。

方法2:合わせて /etc/hosts も編集

127.0.1.1   new-hostname

出力例

$ hostname
myserver

$ hostname -f
myserver.example.com

$ hostname -I
192.168.1.100

hostnamectlとの違い

項目hostnamehostnamectl
対象全Linuxsystemd採用のLinux
ホスト名の種類静的のみ(基本)静的・一時的・Pretty など
永続設定手動でファイル編集が必要自動で反映される
追加情報の表示なしOS/カーネル/アーキテクチャなども表示

まとめ

hostname は、Linux システムにおけるホスト名の確認や一時的な変更に使える 基本かつ軽量なコマンド です。
永続的な変更には /etc/hostname の編集が必要ですが、systemd 環境では hostnamectl の使用が推奨されます。
ネットワーク設定やサーバ運用の際には、ホスト名の確認と正しい設定が非常に重要です。