qpdf:パスワード解除から再圧縮まで多機能PDF加工

qpdf

qpdfコマンドについての概要と詳細

qpdfとは

qpdf は、PDFファイルの構造変換・暗号化・復号化・結合・分割・ページ抽出など、多機能なPDF処理が可能なコマンドラインツールです。PDFの最適化やパスワード解除、圧縮解除(リニアライズ解除)、電子署名済みPDFの詳細調査にも対応しており、日常的なPDF管理からシステム処理まで幅広く活用できます。

主な特徴と機能

  • PDFの結合・分割やページ抽出、構造の最適化・リニアライズ解除
  • パスワード付きPDFの復号化、暗号化PDFの作成・制限設定
  • PDF内のオブジェクトや情報の調査、メタデータ表示
  • 圧縮解除や画像・テキスト抽出(別途ツールと組み合わせも可)
  • 電子署名済みPDFの構造解析や、PDFバージョン変換
  • スクリプトやバッチ処理での一括運用にも対応

基本的な使い方

# 暗号化PDFの復号化
$ qpdf --decrypt input.pdf output.pdf

# PDFのページ抽出(1~3ページ目を新PDFに)
$ qpdf input.pdf --pages . 1-3 -- output_part.pdf

# PDFの最適化(リニアライズ解除)
$ qpdf --linearize input.pdf output_linear.pdf
  • 暗号化・復号化やページ抽出、結合、構造調査など多様な用途に

インストール方法

Debian/Ubuntu系
$ sudo apt install qpdf

Fedora系
$ sudo dnf install qpdf

利用シーンと活用例

  • パスワード保護PDFの解除や、制限付きPDFの再利用
  • 複数PDFのページ抜粋や再構成、最適化処理
  • 電子署名PDFの調査やバージョン変換、ファイル圧縮・軽量化
  • PDF処理の自動化やサーバスクリプトでの一括運用

まとめ

qpdf は、PDFの構造変換や暗号化解除・結合・分割など、多彩なPDF処理がコマンドラインから手軽に行える高機能ツールです。シンプルなPDF操作から詳細な解析・管理まで、幅広いPDF業務を強力にサポートします。