lshw:CPUからPCIまで、ハードウェア情報

lshw

lshwコマンドについての概要と詳細

lshwコマンドとは

lshwコマンドは、LinuxをはじめとするUNIX系OSで利用できる、システムハードウェア情報の詳細な一覧を取得するための標準的なコマンドラインツールです。CPU、メモリ、ストレージ、マザーボード、ネットワークデバイスなど、マシンに搭載されているあらゆるハードウェアの情報を幅広く確認でき、システム管理やトラブルシューティング、資産管理の現場で広く利用されています。

主な用途

  • CPU・メモリ・マザーボード・ストレージ・USB・ネットワークなどのハードウェア情報取得
  • デバイスの型番やベンダー名、シリアル番号などの詳細調査
  • システム資産管理やハードウェア構成確認
  • トラブル発生時のハードウェア特定や情報収集

主な特徴

  • 幅広い情報カバー:CPUからメモリ、マザーボード、PCIデバイス、USBデバイスまで多岐にわたる情報を取得
  • 詳細レポート出力:ハードウェアの型番やファームウェア、シリアル、スロット情報まで詳細表示
  • 多彩な出力形式:テキスト・HTML・XML・JSON形式での出力対応
  • システム管理者向け設計:root権限での実行で最も詳細な情報が取得可能

基本的な使い方

sudo lshw
  • sudo lshw:システムの全ハードウェア情報を一覧表示
  • sudo lshw -short:コンパクトな表形式で主要情報のみ表示
  • sudo lshw -class cpu:CPUに関する情報のみ表示
  • sudo lshw -class memory:メモリの情報のみ表示
  • sudo lshw -html > hardware.html:HTML形式で出力してファイル保存
  • sudo lshw -json:JSON形式で出力(バージョンによる)

主なオプション一覧

オプション説明
-short主要なハードウェア一覧を簡易表示
-class [カテゴリ]指定カテゴリ(cpu、memory、disk、networkなど)だけ表示
-htmlHTML形式で出力
-xmlXML形式で出力
-jsonJSON形式で出力(バージョンによる)
-sanitize個人情報やシリアル番号などをマスクして出力

インストール方法

RPM系(RedHat, CentOS, Fedoraなど)
$ sudo dnf install lshw 

Debian系(Debian, Ubuntuなど)
$ sudo apt install lshw

lshwの活用ポイント

  • 詳細なシステム構成情報を取得したいときや、ハードウェアトラブルの初期診断に最適
  • HTMLやJSONなどの出力形式を使って、レポート作成や資産管理と連携できる
  • root権限での実行により、BIOS情報や全デバイス情報まで網羅

まとめ

lshwコマンドは、Linuxをはじめとする多くのUNIX系システムで、ハードウェア構成を詳細に把握・記録できる強力なツールです。システム管理、運用、トラブルシューティングや監査用途に幅広く活用してください。