/etc/配下の設定ファイル群

目次
/etc 配下にある代表的な設定ファイルについての概要
/etc ディレクトリとは
/etc は、Linux や UNIX 系 OS における システム全体の設定ファイルを格納するディレクトリです。ネットワーク、ユーザー、サービス、起動スクリプトなど、様々な構成情報が含まれており、システム管理の中枢となる場所です。
主な設定ファイル・ディレクトリ一覧
- /etc/passwd: ユーザー情報(ユーザー名、UID、ホームディレクトリなど)を管理するファイル。
- /etc/shadow: 各ユーザーのパスワード情報(暗号化済み)を保存するセキュアなファイル。
- /etc/group: グループ情報(グループ名、GID、所属ユーザー)を管理するファイル。
- /etc/hostname: システムのホスト名を定義するファイル。
- /etc/hosts: ホスト名とIPアドレスの対応を定義する静的な名前解決用ファイル。
- /etc/resolv.conf: DNSサーバ(ネームサーバ)の設定を行うファイル。
- /etc/fstab: 起動時にマウントするファイルシステムの情報を定義。
- /etc/mtab: 現在マウント中のファイルシステムの情報(
/proc/mountsと連携) - /etc/sudoers: sudoコマンドの権限管理を定義するファイル。
visudoで編集。 - /etc/crontab: システム全体の定期実行ジョブを定義。
- /etc/environment: グローバルな環境変数を設定するファイル。
- /etc/profile: システム全体のログインシェルに適用される初期化スクリプト。
- /etc/bash.bashrc: 全ユーザーの対話型シェルに適用される設定(Bash専用)。
- /etc/profile.d/:
/etc/profileによって読み込まれる追加設定スクリプト群。 - /etc/issue: ログイン時やTTYに表示されるシステムメッセージ。
- /etc/os-release: OSの識別情報(バージョン、IDなど)を提供するファイル。
- /etc/systemd/: systemd のユニットファイル(サービス、タイマーなど)の設定ディレクトリ。
- /etc/network/interfaces: Debian系におけるネットワークインターフェースの設定ファイル(Netplan未使用時)。
- /etc/netplan/: Ubuntuなどで用いられるネットワーク構成ファイル(YAML形式)。
- /etc/ssh/: SSHサーバ・クライアントの設定ファイル群(例:
sshd_config,ssh_config)。
ファイルの編集時の注意
- 一部のファイルはroot権限
- 誤った設定はシステムの動作に支障をきたす可能性があります。
- 編集前に必ずバックアップを取ることが推奨されます。
- 特に
/etc/sudoersのような重要ファイルはvisudoを使って編集し、文法エラーを防ぐようにしましょう。
まとめ
/etc ディレクトリは Linux システムの設定を担う中核的な場所であり、ここにあるファイルやディレクトリを理解・管理することは、システム運用に不可欠です。各種サービスの挙動やネットワーク設定、ユーザー管理など、システム全体に影響を与える重要な情報が集中しているため、慎重な操作と設定管理が求められます。






