ログアウトするコマンド「exit,logout」
目次
exitコマンドとlogoutコマンドについての概要と説明
はじめに
LinuxやUNIXのシステムにおいて、セッションを終了するために使われるコマンドとして、exitコマンドとlogoutコマンドがあります。どちらもターミナルやシェルセッションの終了を行いますが、使用される場面や動作が微妙に異なることがあります。本記事では、それぞれのコマンドの概要、動作、そして使い方について説明します。
exitコマンドの概要
exitコマンドは、現在のシェルセッションを終了するためのコマンドです。シェルのプロセスが終了し、ターミナルやリモートセッションが終了します。一般的に、exitはインタラクティブシェルだけでなく、スクリプトの中でも使われます。exitを使うと、以下のような状況でシェルセッションを終了することが可能です。
- ターミナルエミュレータでのシェルセッションを終了する
- SSHなどのリモート接続セッションを終了する
- スクリプト内で処理を終了し、終了ステータスを返す
exitコマンドには終了ステータスを指定するオプションもあります。このステータスはシェルの終了コードとして、スクリプトやプロセスの成功や失敗を示すために使用されます。
基本構文
$ exit [終了ステータス]
デフォルトの終了ステータスは 0(成功)ですが、任意の数値を指定することもできます。
logoutコマンドの概要
logoutコマンドは、ユーザーがログインしているシェルセッション(特にログインシェル)を終了するためのコマンドです。logoutは、ログインシェルセッションを終わらせるために使われ、非ログインシェル(サブシェルなど)では使用できない場合があります。通常、ターミナルからログインしているユーザーがセッションを終了したい場合や、コンソールからログインしている場合に使用されます。
基本構文
logout
logoutコマンドには特別なオプションはなく、単に現在のログインシェルセッションを終了します。これにより、シェルが完全に閉じられ、ユーザーはログアウトされます。
exitコマンドとlogoutコマンドの違い
exitコマンドとlogoutコマンドは、どちらもシェルセッションを終了するために使用されますが、以下の点で違いがあります。
項目 | exitコマンド | logoutコマンド |
---|---|---|
用途 | 全てのシェルセッションを終了(ログインシェル、非ログインシェル、スクリプト) | ログインシェルのセッションを終了 |
使用場所 | すべてのシェルセッションで使用可能 | ログインシェルでのみ使用可能 |
オプション | 終了ステータスを指定可能 | なし |
典型的な用途 | シェルスクリプトの終了、SSHセッションの終了 | ユーザーのログアウト |
使い方の例
exitコマンドの使用例
$ exit
このコマンドを実行すると、現在のシェルセッションが終了します。例えば、SSHでサーバーに接続している場合、exitを実行すると接続が切断されます。
logoutコマンドの使用例
$ logout
このコマンドを実行すると、ログインしているシェルセッションが終了し、ユーザーはログアウトします。非ログインシェルでこのコマンドを実行するとエラーメッセージが表示される場合があります。
まとめ
Linuxシステムにおけるexitコマンドとlogoutコマンドは、シェルセッションを終了するための重要なコマンドです。exitはログインシェル、非ログインシェル、スクリプトのいずれでも使用でき、終了ステータスを返すことができる一方、logoutはログインシェルセッションを終了させるために特化しています。どちらのコマンドも、日常的なシェル操作やサーバー管理で頻繁に使用されるため、その違いと使い方を理解しておくことが重要です。