Tilix(ターミナル)

目次
Tilixとは
Tilix(ティリクス)は、Linux向けのタイル型(タブ&スプリットビュー対応)ターミナルエミュレータです。
GNOMEデスクトップ環境に最適化されており、複数のターミナルを1つのウィンドウ内で整理して利用できるのが特徴です。
Tilixの特徴
Tilixは、以下のような特徴を持つターミナルエミュレータです。
- タイル型レイアウト: 水平方向・垂直方向にターミナルを分割し、柔軟なワークスペースを構築可能。
- タブ機能: タブを活用して複数の作業環境を管理可能。
- ドロップダウンモード: Quake-styleのドロップダウン表示が可能。
- プロファイル管理: シェルごとに異なる設定(フォント、配色など)を適用可能。
- UTF-8およびUnicodeサポート: 多言語環境でも利用可能。
- セッション復元機能: 閉じたターミナルのレイアウトを再構築可能。
- カスタマイズ性: 背景色、フォント、透明度、ホットキーなどを自由に設定可能。
Tilixの基本的な操作
1. Tilixの起動
- 以下のいずれかの方法でTilixを開くことができます。
tilix
Alt + F2
を押して「tilix」と入力- 「アプリケーションメニュー」→「システム」→「Tilix」
2. ターミナルの分割(スプリットビュー)
Ctrl + Shift + O
: 水平方向に分割Ctrl + Shift + E
: 垂直方向に分割Ctrl + Shift + W
: 現在のペインを閉じる
3. タブの管理
Ctrl + Shift + T
: 新しいタブを開くCtrl + Page Up
: 前のタブに移動Ctrl + Page Down
: 次のタブに移動
4. ターミナル間の移動
Alt + ↑
: 上のターミナルへ移動Alt + ↓
: 下のターミナルへ移動Alt + →
: 右のターミナルへ移動Alt + ←
: 左のターミナルへ移動
5. ドロップダウンモードの有効化
tilix --quake
コマンドを使用すると、Quake-styleのドロップダウンターミナルとして動作。
6. テキストの操作
Ctrl + Shift + C
: コピーCtrl + Shift + V
: 貼り付けCtrl + L
: 画面をクリア
7. 検索機能
Ctrl + Shift + F
: 端末内の検索
Tilixのインストール方法
Debian/Ubuntu系
$ sudo apt update
$ sudo apt install tilix
Fedora
$ sudo dnf install tilix
Arch Linux
$ sudo pacman -S tilix
Gentoo
$ sudo emerge --ask x11-terms/tilix
Tilixのカスタマイズ
Tilixは、見た目や動作を細かくカスタマイズできます。
1. フォントの変更
- 「設定」→「プロファイル」→「フォント」を選択し、カスタムフォントを設定。
2. 背景色の変更
- 「設定」→「プロファイル」→「カスタム配色」を選択し、背景色や文字色を変更可能。
3. 透明度の設定
- 「設定」→「プロファイル」→「背景」→「透明度スライダー」を調整。
4. デフォルトのレイアウト設定
- デフォルトでターミナルを分割して起動するには、
~/.config/tilix/
を編集。
5. キーバインドの変更
- 「設定」→「キーボードショートカット」から変更可能。
Tilixのメリット
- スプリットビュー対応: 画面を自由に分割でき、作業効率が向上。
- タブ機能: 異なる作業環境をタブで切り替え可能。
- ドロップダウンモード: Quake-styleの使いやすいターミナルオプションあり。
- セッションの復元: ターミナルの状態を保存して復元可能。
- GNOME環境に最適: GNOMEとの統合がスムーズ。
Tilixのデメリット
- GTK+ベース: KDE Plasma環境では外観が異なり、統合がやや劣る。
- やや重い: xtermやstなどの軽量ターミナルと比べると、リソース消費が多い。
- 設定がやや複雑: 細かいカスタマイズを行うには設定ファイルを編集する必要がある。
まとめ
Tilixは、ターミナルを効率的に管理したいユーザー向けの高機能ターミナルエミュレータです。スプリットビュー、タブ管理、Quake-styleドロップダウン、セッション復元などの機能があり、開発者やシステム管理者にとって非常に便利なツールです。GNOMEデスクトップ環境との統合がスムーズで、カスタマイズ性の高さも魅力です。