cheat:自分や他人のチートシートを表示

cheat

cheatコマンドについての概要と詳細

cheatとは

cheat は、LinuxやUnixコマンドの使用方法を チートシート形式 で素早く確認できる便利なCLIツールです。
tldrと似ていますが、ローカルファイルに自作チートシートを追加・編集できる点が特徴で、カスタマイズ性が高く、オフラインでも使用可能です。公式リポジトリから豊富なチートシートも取得できるため、初心者から上級者まで役立ちます。

主な特徴

  • ローカル/グローバル両対応のチートシート
  • コマンド別に例文中心の情報を即座に表示
  • tldrと違い、ユーザーが自由に内容を追加・編集可能
  • カラフルな構文ハイライト
  • オフライン使用に完全対応
  • YAMLでの構成ファイルによる柔軟な設定

インストール方法

Debian/Ubuntu系
$ sudo apt install cheat

Fedora系
$ sudo dnf install cheat

最新版をGitHubから導入(推奨)
$ curl -Lo cheat.gz https://github.com/cheat/cheat/releases/latest/download/cheat-linux-amd64.gz 
$ gunzip cheat.gz $ chmod +x cheat 
$ sudo mv cheat /usr/local/bin/

基本的な使い方

チートシートの表示

$ cheat tar

ローカルチートの作成

$ cheat -e rsync

エディタが起動し、自分用の rsync のチートシートを作成できます。

すべてのチートシートを一覧表示

$ cheat -l

ローカルのチート保存先

~/.config/cheat/cheatsheets/personal

グローバルチートをGitから取得

$ git clone https://github.com/cheat/cheatsheets.git ~/.config/cheat/cheatsheets/community

設定ファイル(~/.config/cheat/conf.yml)

cheatはYAML形式の設定ファイルを通じて、
どのシートをどこから読み込むかをカスタマイズできます。

cheatpaths:
  - name: personal
    path: ~/.config/cheat/cheatsheets/personal
    tags: [ personal ]
    readonly: false

  - name: community
    path: ~/.config/cheat/cheatsheets/community
    tags: [ community ]
    readonly: true

使い分け:tldr vs cheat

機能tldrcheat
例文中心の構成
自作チート追加×
オフライン対応◎(キャッシュ)◎(完全)
YAML設定による柔軟性×
導入の容易さ

まとめ

cheatは、Linuxコマンドの使い方をスピーディに参照したいときに非常に役立つツールです。
とくに自分の備忘録としてチートシートを追加・編集したいユーザーにとって最適です。
tldrと併用することで、汎用チートの閲覧と、個別ノートの管理を両立できます。