elinks:強化されたリンク:高機能&対話型のCLIサーフィン

elinks

elinksコマンドについての概要と詳細

elinksとは

elinks は、高機能なテキストベースのWebブラウザで、linksの派生として開発されました。
ターミナル内で動作するにもかかわらず、マウス操作やタブブラウズ、JavaScriptの一部対応、色付きレンダリングなど、非常に多機能です。
SSH接続環境やGUIを持たないサーバでも、快適にWebページを閲覧・操作できます。

主な特徴

  • カラー表示対応のHTMLレンダリング
  • タブ機能(複数ページ表示)
  • HTTPSを含む各種プロトコル対応
  • フォームの送信、ファイルのダウンロード機能
  • Cookieや履歴、プロキシのサポート
  • マウス操作対応(xtermなどで)
  • 設定ファイルによる柔軟なカスタマイズ

インストール方法

Debian/Ubuntu系
$ sudo apt install elinks

Fedora系
$ sudo dnf install elinks

基本的な使い方

Webページを表示

$ elinks https://example.com

ローカルHTMLファイルを開く

$ elinks ./index.html

インタラクティブメニュー起動

$ elinks

主な操作方法

  • ↑/↓:リンクや項目を移動
  • Enter:リンクを開く
  • <-(Backspace):戻る
  • T:新しいタブで開く
  • ESC + F:URLを直接入力
  • q:終了

便利なオプション

  • -dump:レンダリングしたページをプレーンテキストで出力
  • -no-connect:ネットワークに接続せずにオフラインモードで起動
  • -config-dir <dir>:設定ファイルディレクトリを指定

例:Webページの内容をテキスト出力

$ elinks -dump https://example.com > output.txt

設定ファイルの場所

ユーザーごとの設定は ~/.elinks/ に保存されます。
以下のファイルでカスタマイズが可能です:

  • elinks.conf:主設定ファイル
  • bookmarks.html:ブックマーク
  • cookies:Cookie保存ファイル

elinksの強みと用途

  • カラーやレイアウトが見やすく、GUIに近い視認性
  • マウス・タブ対応など直感的な操作
  • フォーム入力、ファイルダウンロードも可能
  • プロキシや認証付き環境での運用にも適応

w3m・lynx・elinksの比較

項目w3mlynxelinks
カラー表示△(限定的)
マウス操作×
タブ表示××
フォーム対応
設定ファイル~/.w3m/~/.lynxrc~/.elinks/

まとめ

elinks は、テキストベースでありながら高機能なWebブラウザで、快適な操作性と広い対応力を兼ね備えています。
GUIのない環境でも、見やすく快適にWebページを操作したい場合には、最適な選択肢となるでしょう。w3mやlynxに比べて高機能でありながら軽量なので、サーバ管理やターミナルユーザーに特におすすめのブラウザです。